『自分で商売をしなければ飯は食えない!』という伯母の教えで育った8人兄弟の末っ子の父。
そんな父の元で産まれた私は、幼い頃から父や叔父が会社を経営する姿を見ながら育ちました。今思えばがむしゃらに働く父の背中に心打たれるものがあり今の仕事に向き合っているように思います。
地元の大学を卒業後、全国規模の材木問屋へ入社。
ただ、その時には材木部への配属ではなく、マンションを販売する部署へ入りました。
そこでは営業の心得や仕事に対する基本的な考え方、向き合い方などを学びました。
まさにここでの時間は、今の私の営業スタイルの原点であると同時に、家を建ててもらう(住む)側の考えを学ぶ良い機会を得ました。
現場での私の先輩達は百戦錬磨で、的確にご家族のご希望と最適なお部屋のマッチングをしていきました。
まさに商品とニーズの出会いの演出です。
お客様は、家族構成・ご予算・間取り・階数など様々の違った希望を持ってモデルルームにご来場いただきます。その希望とお部屋とをベストマッチングするには家族の一員になって話を聞く心を持つことが絶対に必要だと知りました。
家を建てる(住む)側の人の気持ちを理解したいという目標が有る程度達成されたこともあり、3年の後に退職。
家業である材木屋を継ぐために、地元に戻ります。
しかし、家業を継ぐという事を考えると、その大きさや重圧もあり、より自身の見識を深めるため、海外留学(カナダ)を体験。さらに、東南アジアをバックパッカーで歩いてきました。ここでも様々な国の人と交流することで、人との接し方の幅を広げることができました。
帰国後、材木屋としての生活がスタート。
ただ、私が目指す将来の材木屋のスタイルと、当時の様子はとても理解が難しい程にかけ離れたものでした。
もちろん高度成長期には作れば売れる(大工様=殿様)の時代を生きて来て、それを支えてきた私たち業界があったからしょうがなかったのかもしれないと感じていました。
その時感じたのが、
「大工さんや工務店さんたちは、本当にお施主様の気持ちになって家作りを応援しているか?」
ということです。
まさに私が最初の職場で学んだ『家族の一員になって家作りを応援する』ことがこの業界には不足していたのです。
そこで、まず私が取組んだことは、儲かる家作りから必要にされる家作りへの意識改革。当時は作り手が一方的に仕様などを決めていたのが一般的でした。ただ、世の中には様々な商品があり、選ぶ喜びがそこにはあるはず。にもかかわらず、本来あるべきものを欠いた世界だったのです。
そこで、私は大工さんや工務店さんからお施主さんへ向けた情報発信をおこなうために、商品紹介チラシを作成しては毎日大工さんや工務店さんの所へ訪問を重ねました。
こうした取り組みの結果、徐々に大工さんや工務店さんの意識は変わり、自分に賛同してくれる人たちの輪が増えていきました。そして、その成果 は、年に1度行われる東海4県最大の住宅展に、大工さんや工務店さんに協力してもらい、12台もの大型バスをお施主さん達でいっぱいにして参加したことに も現れました。
多くの方に家作りを楽しんでもらえるよう、日々努力を重ね単純に商品の売り込みではなく、心躍る家作りに参加したいという気持ちで活動しています。
将来の夢は、家作りが決して大手だけのものではなく、近所で頑張っている大工さんや工務店さんが、年間数棟でもいいので、『本当に心が通った家作り』を続けていけるような環境を守りたいと考えています。
伝統ある在来木軸工法を守るためにも、大工さんの家作りが支持されなければいけない!
そうした大工さんとお施主さんの橋渡しをこの大工村ではできればと考えております。
自分も5年前に大工さんに家を建ててもらった一人です。
色々考え、思ったことを相談し、出来上がったマイホーム。そんな家に住めて、とても幸せです。
他のお施主さんのためにも、もっと欲しくなる、住んでみたくなる家作りのお手伝いが出来れば最高です。
会社名 | 株式会社カワイ |
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住所 | 〒438-0114 静岡県磐田市合代島1212 |
電話番号 | 0539-62-5656 |
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