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フラット35金利の記事

3月のフラット35の住宅ローン金利は僅かに低下

フラット35金利2603.jpg◆代表的な長期固定の住宅ローン商品「フラット35」の2026年3月融資金利は、前月より0.01ポイント低下の2.25%(返済期間21年以上のタイプ)となりました。
20年以下のタイプは前月より0.01ポイント上昇の1.92%

この金利水準は2013年8月の1.99%以来の高水準です。(3月の金利を2017年10月の団信分+0.28%適用前に換算すると1.97%)

※フラット35に付随する団体信用生命保険(以下団信)の保障内容は、
一般金融機関の団信保障内容が「死亡・高度障害」時に支払いですが、フラット35は「死亡・身体障害(身障者手帳2級以上)」時に支払いとなっているため、一般金融機関の団信よりも保障範囲が拡大されています。

※健康状態が厳しいため団信に加入できない場合、基準金利より0.2%低い金利で融資を受けられます。

◆長期金利の代表である「新発10年物国債利回り」は、2013年より日銀が「次元の異なる金融緩和」により低く誘導してきましたが、「賃金と物価の好循環を確認し、今後も2%の物価安定の目標が持続的・安定的に実現していく」と判断したため、2024年3月に「マイナス金利の解除と長期金利の誘導政策を撤廃」しました。

撤廃により2024年4月以降の日本の長期金利は徐々に上昇、5月下旬には12年半ぶりに1%を突破。更に7月末に日銀は政策金利の利上げ+0.25%と長期国債の買い入れ減額を発表

2025年1月には追加利上げ+0.25%を実施し、長期金利も上昇しました。
2025年は物価上昇が継続し日銀利上げ予想が高まったことで夏には1.6%台へ。11月は高市首相の大型補正予算により国債増発による財政悪化懸念から2008年6月以来の1.8%台をつけ、12月には日銀が+0.25%の利上げをし、長期金利は26年ぶりに2%台へ。
更に2026年1月は高市首相の衆議院解散と消費税減税公約により国債増発が予想され、1月20日には1999年2月以来の2.3%台へ。
2月はやや下がり2.1%台。

フラット35の金利は、この長期国債の金利が反映されています。

※尚、2023年~2025年はフラット35金利(21年以上)と国債の金利との連動性が低くなりました。長期金利が上昇を続けていても、フラット35の金利が2%を超えないように利ザヤを抑制しているように見受けられました。
2026年からはフラット35の金利が2%を突破したものの、国債の金利とほぼ同水準です。
2024年3月のマイナス金利の解除までは、国債の金利に+1.2%~1.3%上乗せしたものがフラット35の金利となっていましたが、解除後はその差が縮まり、2026年からは僅か+0.1%程度です。

◆下のグラフは日本とアメリカの長期金利の推移を示しています。

日米長期金利推移2602.jpg日本の長期金利はアメリカの金利に沿って動くことがあります。

◆アメリカの2025年の長期金利の動き
2025年1月は雇用状況が好調のこともあり一時4.8%まで上昇。2月は後半に景気悪化を予想させる経済指標が発表され長期金利は低下し4.2%台へ。3月はトランプ大統領の政策金利の利下げ要求牽制もあって方向感が定まらず4.2%台。
4月は想定以上の関税政策発表により一時3.9%台へ下落したものの、政策発動の一時停止により上昇し4.2%。5月はイギリスとの関税交渉妥結、中国への追加関税引き下げにより景気悪化懸念が和らぎ一時4.6%まで上昇。
しかし6月以降は雇用鈍化とFRBの利下げから長期金利は低下傾向で、2026年2月末は1年5カ月ぶりに4%を下回り、3.9%

◆下のグラフは、2013年以降の「フラット35」における21年以上返済の場合の、最低金利の月別推移です。

フラット35月別金利2603.jpg2024年7月末に日銀が「今後の国債の買い入れ減額」を発表したものの、金利上昇に大きな影響が出ないような減額幅で、アメリカの金利は比較的落ち着いているため、国債金利は1.0%を大きく超えて上昇することはありませんでした。
しかし、2025年は物価上昇が続き、日銀の政策金利の利上げ予想、10月発足の高市政権の国債増発政策により長期金利が上昇し、住宅ローンの固定金利についても上昇しています。

第2次安倍政権が発足した以降、フラット35の金利の1年間の最高金利と最低金利の利幅は、2016年~22年は僅かに0.25%、2023年~26年は0.16%と低くなっています。

◆フラット35は夫婦のいずれかが40歳未満か18歳未満の子供がいて、ZEHまたは長期優良住宅の基準を満たした住宅であれば、金利は当初5年間「1.0%優遇」、次の5年間は「0.25%優遇」されます。

この条件がそろえば、3月の2.25%の金利は当初5年間を1.25%、次の5年間を2.00%で借りられます!

返済期間が20年以下ならば、1.92%が当初5年間を0.92%、次の5年間を1.67%

今後の金利上昇リスクを避けるため、フラット35の金利優遇タイプであれば、低金利で最長10年間は段階固定されるし、その後の金利も決まっていますので、上昇するかもしれない一部期間の固定金利や変動金利に比べれば安心が得られます。

3,000万円を35年間借りた場合、当初5年間1.0%、次の5年間0.25%優遇の効果は約190万円!。
家計が助かりますね。

贈与税の非課税枠があり、住宅ローン減税もありますので、住宅取得には良い環境です。

文責 ふくろいFP-SERVICE

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