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住宅ローン減税の拡充を政府が検討
日経新聞によると、財務省と国土交通省が、「消費税増税後の負担軽減対策として、住宅ローン減税の拡充の検討に入った」とのこと。

7月初旬の第1報では、どの程度の拡充がされるのか不明でしたが、報道によれば"過去最大の減税規模"となる模様。

        2012年   2013年   2014年案 
減税期間    10年    10年     15年

借入残高
控除率       1%     1%     2%

減税枠    300万円   200万円  1000万円程度

消費税       5%     5%     8%


減税期間15年間の減税枠が1000万円規模、そして年末借入残高の控除率が2%というのは魅力です。

年末に2000万円のローン残高があった人は、2%控除で40万円の所得税が軽減(達しない人は一定額の住民税軽減)されるわけですが、
そもそも40万円も税金を払っている人は少ないわけで、そうなるとこの拡充策は実質の対策になりません。

そこで、国土交通省は減税枠に達しない人には、「差額を直接給付」する案や、「商品券と交換できる住宅エコポイントを支給」する案を検討しているようです。

但し、財務省は直接給付は反対の意向。


毎年恒例の年末の"翌年度の税制改正論議"で議論するようですが、"ねじれ国会"や"衆議院選挙"しだいでどうなるか検討がつきません。

政治の不安定は、庶民の生活も不安定にします。


※2014年以降は、2500万円の住宅であれば、3%増税で消費税増税インパクトは75万円となりますが、直接給付や商品券支給があれば、減税規模拡大のほうが"美味しそう"。             
住宅ローン減税延長・拡大:消費増税対策

こんにちは。FP鈴木です。

消費税の増税はほぼ避けられない状況にありますが、増税の影響が特に大きいものが「住宅」「自動車」「耐久消費財」等のめったに買わなくて、高価なもの。

その中でも住宅については、価格が数千万円となるため、増税インパクトも100万円単位と、大きくなります。(ちなみに、土地代には消費税は掛かりません)

日経新聞によると、この対策として、政府は2013年末で終了する「住宅ローン減税」を延長・拡大する検討に入ったとのこと。

現在の住宅ローン減税は、
・今年の12月末までに住宅ローンを開始し、居住をすれば、一般的な住宅であれば10年間で最大300万円(年30万円;所得税+住民税)、
・来年はこれが200万円に縮小され、
・再来年は終了します。
 つまり2014年にローンを開始した人には減税の恩恵がありません。

政府は、2014年4月からの消費増税で住宅建築が冷え込まないようにするため、

・住宅ローン減税の終了期限を延長。
・その上で減税枠を10年間で最大200万円から、上乗せ拡大。
・そして、現状でも問題となっている「減税枠の使い残し」を解消するため、
 住民税の減税枠を拡大。
 
※住宅ローン減税の仕組み(今年開始した場合)・・・
  年末の住宅ローン残高の1%に相当する所得税、住民税を税額控除。

  例・・・ローン残高3000万円、30万円の税額控除が可能
      まず、1年間に支払った所得税を30万円まで控除、
      仮に、所得税の支払いが15万円であれば、
      残り15万円の控除枠に対し、
      翌年支払う住民税の内9.75万円を控除できる。
      
      この場合、税額控除の枠が5万円程度の使い残しが生じる。

  政府案は、現在の住民税の控除枠9.75万円を拡大する案となっています。

どんな案になるにせよ、"支払った所得税""支払い予定の住民税"が減税されるわけで、減税枠が全額控除されるわけではありません。

これらの検討は来年度の税制改正案に盛り込み、その後国会で審議されます。

ねじれ国会の影響で、この数年毎年恒例の税制改正はまともに国会を通過したことがありません。
ただ、この住宅ローン減税は消費増税案の中で「増税の段階で十分支援する」とされていますので、国会は通過するでしょう。

住宅建築に関わる優遇措置はいろいろありますので、その他の税制優遇や金利優遇なども一緒に検討されると思います。

※尚、注文住宅の場合、引渡しが増税後であっても、請負契約の締結が増税の半年以前であれば、旧税率が適用される案が出ています。

住宅エコポイント、7月で予約申込み打切り

こんにちは。FP鈴木です。

 

東日本大震災の被災地の復興支援対策として復活した「住宅エコポイント」制度。

新築ならば15万円相当、リフォームならば最大30万円相当のエコポイントが得られる制度ですが、「当初予定よりも3ヶ月早く予約申込みを終了する」と国土交通省は発表しました。
尚、震災の被災地は当初予定通り10月末まで継続。

※住宅エコポイント・・・

  被災地の復興支援と地球温暖化対策の推進及び、経済の活性化を
  図ることを目的として、エコ住宅を新築された方や、エコリフォームを
  された方に対して一定のポイントを発行し、これを使って被災地の  
  様々な商品との交換や追加工事の費用に充当することができる制度。


昨年度の第3次補正予算として1446億円の予算規模で、「今年10月末までの着工分」までの申請として始まりましたが、予想以上に多く(6/19現在残り196億円相当)なったため、「7月中の申請で早期終了」することになりました。


こうなると、「フラット35Sの0.7%金利優遇制度」も10月31日までに申し込みが当初期限ですが、怪しくなりそうです。

住宅取得の優遇税制 継続、上乗せ決定

平成24年度の税制改正法案が先月末国会を通過し、住宅取得に関する税制優遇が継続、上乗せされました。

【今年の住宅建築の特典】

◆住宅ローン減税


   所得税・住民税の控除が、10年間で最大で合計300万円

                                 (H25年は200万円)
   

   H24年の税制改正で、一定の省エネ住宅「認定低炭素住宅」には、

          ・最大10年間で100万円上乗せ。

          ・また、登録免許税(保存、移転とも)も、

                          通常0.15%のところ0.1%に低減。

◆住宅建築に関わる贈与税の非課税枠拡大


   基本・・・110万円までの贈与は無税
   H24年は+1000万円(省エネ性能がよければ更に+500万円)まで拡大

   H25年;+700万円(省エネ性能がよければ更に+500万円)

   H26年;+500万円(省エネ性能がよければ更に+500万円)

   これに合わせ、相続時精算課税制度の住宅取得資金贈与に
                           関わる特例も3年間延長。  

   (床面積240㎡までの住宅で、住宅新築と増改築のために、

          両親、祖父母から贈与され、翌年の3/15までに上棟した場合)

◆フラット35の金利優遇


   長期の固定金利の住宅ローン「フラット35S」について、
   今年10/31までに申し込めば、当初の5年間は、適用金利から0.7%優遇。
   その後5年間は0.3%優遇のタイプと、15年間0.3%優遇のタイプあり。


   (参考;2012/4月 21年以上の金利 2.16 → 1.46%;当初5年間
          2000万円を35年で借りると、

                   20年間優遇のタイプで、148万円程度利息が軽減)
   
◆住宅エコポイント


   震災の被災地は新築で30万ポイント、その他地域は15万ポイント。
   今年の10/31までに着工。

 

住宅エコポイント、復活
第3次補正予算の成立を受け、国土交通省は、「住宅エコポイント」を10月21日付けで復活しました。

・新築の場合 ・・・ 東日本大震災の被災地域で30万ポイント、
                             その他は15万ポイント

・リフォーム  ・・・ 30万ポイント、耐震化の場合更に上乗せ。

新築よりもリフォームを重視していて、大震災を受け、現在ある住宅の省エネ化を進めなければ、エネルギー消費は減らないとの考えに基づきます。

期限は来年の10月31日着工分まで。 予算枠に達成したら早期中止。

詳細はこちらをご覧ください。