大工村

住まいるマネー塾のマネー講座
住宅版エコポイントとフラット35S金利優遇延長へ
昨日、政府は現在の円高と株安に対して、「経済対策の基本方針」を発表しました。

景気の下支えをするための「緊急経済対策」ですが、財源が今年度予算の予備費9,200億円を使うため、規模としては小粒。

また、同日に日本銀行が発表した金融緩和策も、事前も予想されていた内容どおりだったため、
株価と為替も午前は上昇しましたが、午後の発表内容を聞いて、下げてしまいました。

そして本日31日は、大幅な株安と円高。

対策発表が遅すぎて、内容に何の驚きもない為、期待が剥がれ落ちて、逆に株価にとっても為替にとってもマイナス材料となってしまいました。

そんな経済対策ですが、家を買いたい人にとっては朗報もあります。

「住宅版エコポイント」 と 「住宅ローン「フラット35S」の金利優遇」 が延長されることになりました。
(家電エコポイントも延長)

前者の期限は「今年末までに着工した物件」、後者の期限は「今年12/30までに申込んだ人」だったのですが、これが延長されます。

具体的にいつまで延長されるのかは示されていませんが、(勝手な予想ですが)来年3月末までは延長されるのではないでしょうか。

家を買いたい・建てたい人にとっては、少しは検討する余裕ができます。
但し、予算枠があるため、ギリギリまで引っ張ると、予算枠を使い切り期限前でも、「打ち切り」宣言が出るかもしれません。
始まります!住宅ローン金利の優遇
2009年度第2次補正予算の成立を受けて、住宅金融支援機構の住宅ローン「フラット35S」の金利が、一定期間下がります。

開始は2月15日融資分から。 12月30日申し込み分まで。

フラット35S」は最長35年間固定金利で借りられます。

このローン商品で、当初10年間は、なんと「1.0%」金利を優遇する措置です。

対象となるのは、フラット35の融資適合住宅で、かつ省エネ、バリアフリー、耐震等について一定の基準を満たした住宅で、新規融資の場合。

次のいずれか1つの基準を満たす住宅が適用となります。
具体的にはこちら

【10年間優遇の場合 ;20年間優遇の場合は下記よりも条件が厳しい】

◆省エネルギー性  
   省エネルギー対策等級4の住宅

◆耐震性
   耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2または3の住宅
   免震建築物

◆バリアフリー性
   高齢者等配慮対策等級3、4または5の住宅

◆耐久性・可変性
  劣化対策等級3、かつ、維持管理対策等級2または3の住宅

この制度は、現在は「基準によって、10年間 または 20年間は0.3%優遇」となっていますので、金利の優遇幅は大幅に拡大されます。

この1%の金利優遇により、支払利息がどの程度減るのか試算しました。

今月の融資金利で、21年以上借り入れの場合、最低の金融機関は2.6%ですので、これを参考にします。

◆2000万円(月払いのみ)を35年間元利金等返済で借りた場合・・・

  ○ 2.6%で35年間借りると 
     総返済3048万円 月々7.3万円の支払い。

  ○ 当初10年間1.6%、11年目以降2.6%とすると、 
     当初10年間は 総返済額747万円 月々6.2万円の支払い
     11年目以降   総返済額2093万円 月々7.0万円の支払い

 返済総額は2840万円ですので、208万円の利息が軽減できます。
 また、月々の支払いも減り、教育資金などの積立にも回せます。

省エネ住宅ならばこの金利優遇が使えた上に、「住宅版エコポイント」も付与されます。

現在の金利水準は、過去の金利水準と比べても、かなり低い水準にありますので、
今年住宅を購入する人には朗報です。
住宅版エコポイント詳細決定!

2009年度第2次補正予算で決定した「住宅版エコポイント」制度の詳細が決定しました。

詳細は、国土交通省のこちらのページをご覧ください。

対象は環境に配慮した新築と改修工事。

◆期間 
  新築 ・・・ 昨年12月8日~今年12月31日に着工した物件
  改修 ・・・ 今年 1月1日~今年12月31日に着工した物件

◆申請期限
  新築 ・・・ 来年6月30日迄
  改修 ・・・ 来年3月31日迄

◆付与ポイント
  新築 ・・・ 所定の省エネ基準を満たす住宅 30万ポイント
  改修 ・・・ 窓、壁、屋根、天井、床、バリアフリー工事に対し、
         改修規模に応じて、最大30万ポイント

◆ポイント交換商品(詳細は今後決定)
 A 省エネ・環境配慮に優れた商品
 B 全国で使える商品券・プリペイドカード
   (商品の提供事業者が環境寄付を行うなど環境配慮型のもの、
    公共交通機関利用カード)
 C 地域振興に資するもの(地域商品券、地域産品)
 D 環境寄附

◆即時交換
  ・工事終了後に受け取るポイントを、台所や浴室など、環境保護とは直接関係ない改修を、一緒(追加的)に行う場合にも使用可能。

◆ポイント交換時期

 H25年3月31日迄


今年は、エコポイント以外にも、住宅建築に対して様々な特典が用意されています。
今年住宅建築をする人はHAPPYですね!!

◆住宅ローン減税
   所得税・住民税の控除が、10年間で最大で合計600万円

◆住宅建築に関わる贈与税の非課税枠拡大
   基本・・・110万円までの贈与は無税
   H22年末までは+1500万円まで拡大
   H23年は+1000万円まで拡大
   (住宅新築と増改築のために、両親、祖父母から贈与された場合)

◆フラット35の金利優遇
   長期の固定金利の住宅ローン「フラット35」について、
   当初の10年間は、適用金利から1%優遇。
   (参考;2010/1月 21年以上の金利 2.57% → 1.57%
    2000万円を35年で借りると、200万円程度利息が軽減されます)

住宅取得の贈与税 非課税枠拡大

来年度の税制大綱が決定しました。

既にいろいろと報道されている中で、「家を建てたい」と考えている方には朗報!

◆住宅取得の際の、贈与税非課税枠拡大。

 今年度予算の第一次補正予算として実施中の「父母や祖父母からの住宅取得の際の、贈与税非課税枠」については、500万円ですが、来年からは2年間に限って、大幅に拡大。

2010年贈与分は1500万円、2011年は1000万円に拡大されます。
 但し、2000万円以下の年収制限が付きます。


 通常の贈与税非課税枠110万も合わせ、2010年内の住宅取得のための贈与ならば、1610万円が非課税となります。

 ※現在の500万円の非課税枠の制度についてはこちらをご覧ください。


狙いは、高齢者の金融資産を景気浮揚に回し、若い世代の住宅取得を促進するため。

来年は住宅取得には以下のような様々な面で優遇されるので、家を建てるにはバツグンな時期になりますね。

 「住宅版エコポイント」制度が始まります。
  詳しくはこちら

◎住宅金融支援機構の住宅ローン「フラット35S」の金利が、「1%」一定期間下がりります。
  詳しくはこちら

今買いますか、それとも貯めてから?

「マイホーム」欲しいですよね!

私が住む袋井市内ではいくつかの所で区画整理が行われていて、次々と新しい家が出来ています。

さて、家を買うとなると多くの方は住宅ローンを組みます。

仮に、3000万円を30年、利率3%で元利金等返済で借りると、月々12.6万円の返済(ボーナス払い無し)、支払利息は1550万円となり、支払い総額(元利合計)は4550万になります。

一方で、ローンを組まずに一生懸命貯めてから買う場合は、こんな感じになります。

月々12.6万円を、3%の「複利」の金利で30年間貯めると、元本は4536万円で、元利合計は7342万円になります。

しかし、一生懸命貯めても、インフレが起きると、貯めたお金の価値は目減りします

実際の日本の物価上昇率は、1970年からの30年間では年平均4%程度で3.2倍に上昇していますが、76年からの30年間では年平均2%程度で1.8倍の上昇となっています。

今後30年間でインフレによって物価が2.4倍になると、今なら3000万円で買える家が、30年後には7200万円になります。

と言うことは、3%の金利は、現在の価値と将来の価値を同等のものにしているわけで、「今ローンで買っても、貯めてから買っても価値は変わらない」ということになります。


しかし異なるものがあります。

それは、経済学で言う「効用」つまり「満足度」です。


今住みたいわけですから、今買って住めば、満足度は30年後の比ではないでしょうし、家族構成を考えても、今買うことになるのでしょうね。  

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