ようこそ、大工村へ!
豊かで青々とした山を見て、皆さんはどんな思いを浮かべますか?
「人の手が加えられていない自然」の風景だと思ったのなら、ぜひこのつづきを読んでください。
今回は、山を守る人々のお話です。
すべての「山」には、基本的に所有者がいます。
民有であったり国有であったりしますが、彼らが「山を守る人々」です。
昔からその多くは先祖代々山を受け継ぎ、時に木を売ってお金に換え、それを山に還元して、何十年、何百年と守ってきました。例えば、私たちにとって身近な富士山。山頂付近は、浅間神社の所有ということをご存知の方もいらっしゃると思います。
所有者たちは受け継いだ山を守るために、植林、下刈り、間伐など森林整備をし、山を健康に保っています。
間伐が行われず手入れのされていない山は木が過多に生え、それぞれの木の成長も悪く一本一本が細く弱くなります。
そんな状態の山に雨が降ると、地盤が水に耐えられず土砂崩れを起こしてしまうのです。
山を守る人々は、所有している山だけでなく、周辺に暮らす人々の安全も守っているんですね。
ですから私たちは彼らの仕事を邪魔しないよう、山に勝手に入ったりそこに生きているものを勝手に採ったりしてはいけないのです。
普段は何気なく眺めているその「山」にも、たくさんの人々の願いが込められています。
山へ出掛けた際には、山を守る人々のことを思い出してみてくださいね。